Thunderbirds

「Thunderbirds」という特撮テレビ番組を有料動画配信サイトで観ています。
1965年から1966年にイギリスで放送された人形劇で、日本でも大人気を博しましたし、CMなどで多数使用されているので、一度は名前を耳にされたことがあるのではないでしょうか。

作品の詳細は置いておくとして「マリオネット」を使った映像作品となっています。
「マリオネット」とは糸繰り人形などと表現されるもので、人形劇でよく使われる操り人形の一つで特に糸で操るものを指します。

口元の動きとセリフのシンクロが素晴らしく、また、全てをマリオネットで表現するのではなく、例えば何かを持つなど手を使うときなどは、実写映像を挿入させて無理のない見せ方をしているんです。
口元の動きとセリフのシンクロには「リップ・シンクロ・システム」という装置を使用、また、実写映像を挿入することで、より人間的な表情を表現し、実写に近いリアル感を演出した映像表現手法を「スーパーマリオネーション」と呼ぶのだそうです。

現在「Thunderbirds Are Go!」というリブート作品(リメイク作品?)が放送されています。
こちらの作品は、コンピュータグラフィックスで制作されています。

見比べてみるとわかるのですが、細部のディテールが段違いです。
「Thunderbirds Are Go!」が粗く「Thunderbirds」が繊細なんです。

今から50年以上前の作品であるにも関わらず、現代の技術で再現が難しい「職人芸」が、ありとあらゆるところに散りばめられています。
コンピュータグラフィックスに置き換わると何故だかクオリティが下がってしまう、悲しい現実が見え隠れしているように思います。
※コンピュータグラフィックスを否定しているわけではありませんので、念のため。

「仕組み」だけでどうこうなるものではなく、技術や熱意が伝わってくる作品が「Thunderbirds」であるように感じます。
新しい知識や技術も大切なのですが「守るべきもの」「残すべきもの」「継承すべきもの」など、後世に引き継ぐ様々なものが存在しています。
そうした事柄を大切にしないと、と、作品を観ながら思っていました。

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