レガシーシステム

代替すべき新しい技術などのために、古くなったコンピュータのシステムや技術などのことで、そのようなデバイスをレガシーデバイス、そのようなオペレーティングシステムをレガシーOSなどと表現します。

世の中から見れば「時代遅れ」に感じるのかもしれませんが、未だ、現役で活躍しているものも存在します。

例えば「フロッピーディスク」

USBメモリやSDカードなどのフラッシュメモリを用いた記憶媒体が主流で、CDやDVDでデータを受け渡すご時世。
あっ、FTPサーバなどを使って、インターネットでデータの受け渡しを行うことも多いですね。

720KBや1.44MB(単位に間違いはありませんので念のため)という、今では「あり得ない」容量しか記憶できません。
でも、20年ぐらい前は、これが「当たり前」だったのです。

京都の西陣織。
織機にデータを読ませる時は、今も「フロッピー」を使っています。

工業用ミシン
単頭式や多頭式の刺繍用ミシンでも、データを読ませる時は、今も「フロッピー」を使っています。
※パンチカードという、フロッピーよりレガシーな読み取り方式を使用することもあるのですが…

こういった業界では「フロッピーディスクやドライブ」の製造中止、保守の問題などから窮地に立たされています。

・図柄を織機やミシンで認識できるように、コンピュータで様々な情報を含めたデータを作成する
・織機やミシンにデータを記憶される
・そのデータをもとに、織機やミシンが稼働する

といったように「図柄を作成する方」と「織機やミシンを使う方」と、両方のシステムが一致しないと意味がありません。
また、システムの入替や新規導入、新たな方式の策定や装置の取り換えなどはコストが掛かります。

そうした背景もあり、なかなか厳しい情勢のようです。

先日も、とある業者様からご連絡を頂き「フロッピーディスクドライブの注文」を頂きました。
また、故障時の保守依頼(物理交換依頼)も先にご予約を頂きました。
未使用の新品をご用意しましたが、これも、いつまで新品が取り寄せられるのかは分かりません。

海外の重要なコンピュータも、一部、フロッピーディスクで稼働しているものがあります。
結構、重要な役割を担うシステムなのですが「まだ使える」という理由で、今まで使用していたようです。
※来年から刷新のフェーズに入るそうですが。

このように、一般的には使用しなくなっても、一部の業種では現役というレガシーシステムが多数存在します。

この業界、新しい技術を習得したり勉強することは当然必要なことです。
しかし、それだけではダメだということもあるんですね。

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